【MSN産経ニュース】コンサート中に大地震… 観客参加で防災訓練

北海道札幌市のコンサートホールKitaraで実施された防災訓練のニュースです。


コンサート中に大地震… 観客参加で防災訓練 – MSN産経ニュース

 コンサートの最中に大地震が発生したら…。そんな想定のもと、市民も観客として参加する防災訓練が24日、札幌市中央区の札幌コンサートホールKitara大ホールで行われた。

 Kitaraでは毎年2回、防災訓練を行っているが、これまでは火災だけを想定したものだった。今回は昨年3月の東日本大震災を受け、初めて大地震を想定。ホール職員の危機管理能力の向上を図り、安全なホール運営を目的に、一般来館者530人とホール職員100人が参加して実践的な訓練が実施された。

 訓練は札幌市消防音楽隊の演奏協力で行われた。午後3時に始まったコンサートの4曲目、音楽隊が「さくらさくら」を演奏中、ゴーッという音がホール内に響き、演奏を中止。

 「地震のため、演奏会を一時中断します。係員のご案内があるまでは、着席してお待ちください」とのアナウンスとともに、ホール係員が一人一人の観客に「ただいま状況を確認中です」「ご気分の悪い方はいらっしゃいませんか」などと話しかける。

 やがて、札幌の震度は5強、交通機関が麻痺(まひ)している、といった情報がアナウンスで流れる。その後、ホール支配人がステージに現れ、地下1階の駐車場で火災が発生したことから公演を中止し、落ち着いて待避行動を開始するよう呼びかけた。

 係員に誘導されて全員が避難場所に集まり、午後3時40分、訓練が終了。その後、参加者はコンサートの続きを楽しんだが、中には「ホールだから係員の声が響いて、よく聞き取れなかった。立ち上がって先に出ようとした人もいました。実際に大地震が起きたら、こんなにスムーズに行くかどうか」と心配する声も聞かれた。